熊須秀吉さん(株式会社中村屋)

——どんな仕事を担当していますか。

うなぎのエサやりと池の管理作業などをやっています。水槽を覆うビニールを張ったり、どこか悪いところはないかな、と鰻の様子を観察したり。始めは、鰻の変化なんて全然気づけませんでしたが、働き始めて4年目、ちょっとわかってきたかな〜という段階です。

——まだ慣れていないと感じる業務もありますか。

鰻の稚魚であるシラスウナギの世話は緊張しますね。ちょっとしたことで簡単に死んでしまうので、特にエサやりの負担は大きいなと思います。

1年の仕事の流れはおおよそ把握できてきましたが、出荷が始まる夏場は忙しくて大変ですね!

——以前はどんなお仕事をされていたんですか?

地元の宮崎県綾町で、叔父に誘われたのをきっかけに働き始めたのがアユの養殖でした。7年働いたあと、魚以外の生き物にもチャレンジしてみたいなと思って、養豚場に転職。ところが、養豚独特のにおいに慣れることができなくて…。2年ほどで辞めてしまい、中村養鰻場に来ました。結局、魚に戻ってきたというわけです。

とはいえ、同じ淡水魚でもアユと鰻は全然違いますね。アユは水温が20度くらいのきれいな水じゃないと生きていけませんが、うなぎは水が綺麗すぎるとダメ。水温も30度と温かいです。

そして鰻は、とにかく生命力が強い!頭を切っても、しばらく生きていますからね。だから食べると精がつくんだろうなと思います。

——今後の目標は?

自分も新人を教える立場になりましたし、社長の仕事ぶりを見ながらもっと勉強していきたいです。体が動く限り、ここで働いていきたいなと思っています。

本当はもっと積極的に質問をすればいいんだろうな、と思っているんですが、遠慮しちゃうことが多いんですよね。社長が鰻バカだから、話が長くなりそうだな〜と思って…。もちろん褒め言葉ですよ!(笑)