中村養鰻場の「味鰻」は、たくさんの社員が懸命に働いてくれるからこそ、成り立っているブランドです。

どんなメンバーが、どんな想いで仕事をしているのか。日々、水の中のうなぎと向き合い、生きのいい状態で少しでも大切に届けようと奮闘している彼らの一面を知っていただければと思います。

荒瀬景水さん(株式会社横江養鰻 養殖管理サブリーダー)

——どんな仕事を担当していますか。

社内にいくつかある事業所のうち、横江という地区にある池(6面)を担当しています。他の事業所から離れた場所にある為、鰻の餌やりや換気などの管理はほぼ私一人で行っています。

——中村養鰻場に就職したきっかけは?

前職は退職後、地元である新富に戻ってきて新しい職を探していたところ、実は社長の哲郎さんとは遠い親戚であり、親同士が顔見知りだったと知って就職したんです。

最初はあまりの大変さにびっくりしましたけど、生き物相手だから気が抜けないんだ、と今ならわかります。横江の池で養殖している240日間は、休みの日でもうなぎの様子を覗きに来ちゃいますから。「自分が育てている」という責任感があるので、今の働き方には納得して仕事をしています。

——どんなところにやりがいを感じますか。

自分の頭の中で考えているとおりに、鰻が育ってくれたら達成感がありますね。鰻の養殖は1年サイクル。去年の失敗を活かして、今年はこうしよう、来年はこれに取り組んでみようと試行錯誤しています。

——荒瀬さんから見た中村養鰻場らしさとは。

これはいい意味なんですけど、社長は「馬鹿」といえる情熱や技術、力量がある。すなわち、鰻に対して超真剣なんです。アクが強い人だけど、誰もかなわないから人がついていくんでしょう。

あと、私が入った頃は前社長が昔気質な人だったので、我慢することも多かったんですけど、今の社長に代替わりしてからは、休みが増えるなど改善の余地が少し生まれてきたなぁと思います。

——これから中村養鰻場で働きたいという人に一言お願いします。

私の考え方ですけど、自分に合う仕事ってこの世に存在しないと思うんですよ。だって自分にしか合わないなら、他の人ができないじゃないですか。会社など組織に所属するなら、なおさら自分が合わせていくしかない。だから「やってみないとわからないよ」と伝えたいですね。