<編集後記>

「形は違えど、みな一途」

中村養鰻場のメンバーを取材して、一番思ったことです。

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社員紹介の記事を書かせていただきました、新富町在住のライター兼編集者・二川智南美と申します。

代表の中村哲郎さんとのご縁からお声がけいただいた今回の取材は、筆者にとって未知の世界でした。というのも、同じ組織に所属するメンバー(しかも10人!)にインタビューするのは、初めての経験だったからです。

話の内容がかぶらないかしら、その人らしさを引き出せるかしら…。しかしそれは見当違いな心配でした。

皆さんが語ってくれた、中村養鰻場に至るまでの体験談や仕事に対するスタンス、考え方などのバラエティ豊かなこと!  個性あふれる人材が、小さな町の一つの会社に集っている事実に感動するとともに、筆者の身に不思議なことが起きました。

「寂しさ」と「尊さ」をごちゃまぜにした感情が芽生えたのです。取材を重ねるにつれ、10人の人生という道が重なったことがいかに偶発的であり一瞬間であるか、思い知らされたからでしょう。

どんな組織やコミュニティも、時が経てば必ず顔ぶれは変わります。身近な人がいるのは当たり前と思わず、今回の取材で芽生えた感情とともに大切にしていこう、と考えられるようになったのは、筆者にとってとても大きな経験となりました。

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うなぎに対して。仲間に対して。お客さまや取引先に対して。中村養鰻場の一途には、いろんな形がありました。周囲を巻き込む熱狂的な一途さもあれば、恥ずかしがり屋で不器用な一途さ、ひねくれているようで芯の通った一途さも。

実はかっこいいんですね、一途って。これもまた、今回の取材で知ることができた新事実でした。

一途になりたい方、中村養鰻場へいらっしゃい!