11月、12月とこの時期になると、鰻関係者はシラス稚魚の話題で持ち切りになります

私は常日頃、生育面、販売面においても、数字は人や生物のの行動、感情さえも表すほど意味を持つと考えていますので、少し今の状況を解説してみたいと思います

これは業界紙の養殖新聞発表による各県別の稚魚池入れ状況を表した数値になります。もちろん、日に日に変化していきますので、ある程度の概算数値と捉えればよいのではないでしょうか?

先ずは今シーズン全世界で採捕されているジャポニカ種(日本人が好んで食す種類、スーパーや一部外食チェーンは異種、日本で養殖されるのほぼジャポニカ種のみ)の鰻は1/9時点で4500k程度と言われています

そのうち約3000tは日本国内の養殖場に池入れされ、その他は私の知りえる範囲では、台湾600k 他中国?k 韓国少々 後は出荷待ち、輸送中といく感じでしょうか

では ここから細かく国別県別に見ていくと動きを

表上段 国別ではさすがに中国は海岸線が長いので、クリスマスからお正月明けの2週間で毎日100k以上採捕、日本も100k近く この寒く、お正月の時期に沢山シラスが採れた日があった事が分かります

一方、表中段 各県池入れはクリスマスまでは愛知県が頑張ってトップの量を池入れしていましたが、お正月の間に、鹿児島が一気に毎日80k程、宮崎も50k程度池入れが進みました

では表下段、1件当たりでみてみると、宮崎は12/25-1/9の間の増加件数5件を含め100k以上/1事業所当たり池入れ

愛知県は件数は増えましたが、皆さん少しずつ小規模でといった感じでしょうか

一般の方が以外に思われるのは、鰻の産地として名高い、静岡県が意外と目立っていないのは、池入れする時期がもう少し後という事でしょうね

養殖部門を主に担当している私の感覚でいうと、稚魚から、食べられる大きさに育てるのに、地域差、個人差はありますが、約6か月から8か月かかりますので、夏の新仔(生育期間1年未満)の皆さんが沢山目にされる時期にに出荷される鰻の量が予測されます

この短期間の時期に集中して日本国内、それも鹿児島、宮崎、高知で沢山採れたのは10年に1度の事みたいです

シラス稚魚の価格も下がってみたいですし、今年の秋以降、来年の加工品の需要、供給量によって価格決定されていきますので皆様お楽しみにしてください

それでは今日はここまで またの機会に、、